[110]はじめ
さてさて、とゆうわけで、今、ゆきとみかとあゆみとピピの4人は、ジュンによってすっかり壊されてガラクタの山と化している睦さんのアパートの前にいる。
ピピ「………で、こんなガラクタの山になっとるんやけど、これからどないすんねん?」
ゆき「そうですねぇ………」
みか「でも、みかはこんなふうにちらかっていた方が、兎小屋みたいでいいな♪」
ピピ「どんな感覚しとるんや!!?」
あゆみ「オホホホホ、簡単なことですわ♪」
ピピ「あゆみはん、いったいどないするん!!?」
あゆみ「しん召還!!!」
そう言ってあゆみが両手を天にかざすと、目の前に光の玉が現れ、光が完全に消えると中からはげんむのしんが現れた。
しん「お呼びですか?あゆみさん?」
あゆみ「はい、しん様の“時を操る技”でこのガラクタの山を、元のアパートに直してもらいたいんですが…」
しん「なるほど、お安いご用ですよ。」
そう言うとしんは両手をガラクタの山にかざした。
しん「あ〜ったたたたたたたたたたたたた!!!」
ガラクタの山が光に包まれる。
しん「ほ〜わちゃ〜〜〜!!!!!」
そして、光が消えると、目の前にはアパートが、完全な状態で現れた!
ピピ「!!!??」
あゆみ「オホホホホ、流石(さすが)ですわ、しん様!」
しん「はい、では、私はこれで……… はっちょ〜う!!!!!」 (YOU WIN!)[←意味不明]
しんは光となり、天の方へ飛んで行った。
ゆき「ではでは、早速睦さんの家の中に入りましょう。」
で、旧高校生トリオの3人は階段を登り、睦家に入っていった。 ピピも遅れて入った。
ピピ「うわっ、ほんまに狭い廊下やなぁ。」
ピピは洗面所を除いた。そこにはみかがいて、ドライヤーで髪を梳かしていた。
ピピ「みかはん! あんた、家に入るなり何やっとんねん!!?」
みか「ん?見ての通り、髪の手入れよ。」
ピピ「………って家入ったら、真っ先に部屋ん片づけせなあかんちゃうか!!?」
みか「いやいや、違うのよ〜。 守護天使は、まずは身だしなみを整えるものなのよ。 変な格好をして守護する人をむかえるのは不謹慎でしょ。」
ピピ「せやけど………」
その時、居間の方から演歌が聞こえてきた。
ピピ「な、なんやろう?」
ピピは居間に入った。そこではゆきが正座をして、演歌の番組に見入っていた。
ピピ「ゆ、ゆきはんは1人でくつろいどるんかい!!?」
ゆき「え? いえいえ、テレビをつけて、部屋の雰囲気を創っているのですよ。」
ピピ「部屋ん雰囲気創る暇あったら、まずはこの散らかっとる部屋片付けなあかんちゃうか!!? (しかも、『津軽○峡冬景色』やっとる…)」
ゆき「そんな後で出来る事を今やらなくてもいいではありませんか。」
ピピ「む…、無責任な………」
そう言いながら横を向いてみると、アユミがうつぶせになって眠っている。
ピピ「あゆみはん! こんな時に何で眠っとんねん!!?」
あゆみ「ん? 違いますわ。 甲羅干しをしているのですわ。」
ピピ「甲羅干しするんやったら、そん前に、一旦この部屋かたさなあかんやろ〜!!!」
あゆみ「んん??? あかさたな???」
ピピ「 か た さ な あ かんやろ〜、って言うたんや!!!」
あゆみ「仕方有りませんね。ピピさんに亀の秘密を教えてあげますわ。 亀はですね…」
ピピ「亀がどないしたん…!!?」
あゆみ「1日30分甲羅干しをしないと死んでしまうのですわ。」
ピピ「……………せ、せなこと聞いたことあらへん! うそっパチはええかげんにせんかい!!!」
みか「いいや、本当なのよ〜。」
みかが居間に入ってきた。
ピピ「みかはんまでパチこくんかい!!?」
あゆみ「[みかに]動物は皆大変ですわよねぇ。」
ピピ「ウチも動物や!!!」
あゆみ「お、ナイス突っ込み★!!!」
ピピ「遊んどる場合か!!!!! はよう起きんかい!!!!!??」
みか「兎だってね、1日300回兎跳びをしないと死んじゃうんだから。」
そう言いながらみかは兎跳びを始めた。
ピピ「ええかげんにせんかい、みかはん!!!」
ゆき「蛇もですね、1日30分スネークダンスをしないと死んでしまうのですよ。」
そう言いながらゆきは立ち上がって、身体全体をくねくねさせるスネークダンスを始めた。 今、居間の中は、あゆみが甲羅干し、みかが兎跳び、ゆきがスネークダンスをしている、という劇的な状況だ!!!
ピピ「んんんんんんんんんんんもう、あんたら3人ええかげんにせんか〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!」
あゆみ「んんもう、まだ信じてないのですか? ピピさん、若い人が高年齢の人の言う事を信じる、これぐらい常識ですわ!!!!!」
ピピ(うわ〜! どこかしらで聞いたことあるセリフや!)
ゆき「ほらほら、見習いとして、上級守護天使の言う事を聞きなさいよ。」
ピピ「わ………、ほなわかった〜…。」
みか「わかってくれた? じゃぁ、この散らかった部屋の片付けよろしくね〜!」
ピピ(しくしく………)
ピピは嫌々ながら、散らかった部屋の片づけを始めた。
【ピピの苦労は続く】
〜〜〜〜〜おまけ〜〜〜〜〜
ピピ「ところで、甲羅干しって、日に当たらなあかんちゃうんか〜? もう日没してまったけど…」
あゆみ「お、ナイス突っ込み★ Zzzzz………」
●後書き● はじめ「はじめやで〜♪ 何だか勢いだけで書いていたさかい、こぉんなベタベタな作品になってまった…。」
アゲハ「そうだよはじめ〜!」
はじめ「って、何であんさんこんなところにいるねん!!?」
アゲハ「あ、あたい今回から後書きに応援役として加わることになったんだよ。」
はじめ「せ、せやったんか。」
アゲハ「つうか、はじめ、何だか大阪弁混じってない???」
はじめ「うおぉぉぉ!!! 何だかボク大阪弁になっとる〜!!! いやぁ、これを書いていると、自然にピピの言い方に汚染されてまうんやボク(笑)」
アゲハ「んんま、こんなアホな作者なんだけど、今後もSARZを4649ね。」
◆奥付け◆ タイトル:『SARZU 【THE LAZY】』
メインキャラ:旧高校生トリオ(毒)、ピピ
ジャンル:ギャグ
分類:毒天
作者:はじめ
公開日:2003年8月19日(火曜日)
Special Thanks To:読者の貴方様!!!
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2003年08月19日 (火) 23時27分
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